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Yスプリッターを使用した追加リーファー輸送を検討する際のリスク軽減に向けたメンバーへのサポート
当クラブでは、設計限界を超えてコンテナ船のリーファー容量を増やすために、Yスプリッターの使用を検討しているメンバーからの要望が増えています。ただし、そうする際に電力ケーブルが過負荷になる危険があります。
当クラブでは、設計限界を超えてコンテナ船のリーファー容量を増やすために、Yスプリッターの使用を検討しているメンバーからの要望が増えています。ただし、そうする際に電力ケーブルが過負荷になる危険があります。これにより、過剰な熱が発生し火災の可能性が高まります乗組員が余分なケーブル、ソケット、プラグおよびリーファーの状態の頻繁な監視と見直しがない場合はさらに危険が増します。
当クラブは、この件に関して商業的魅力があるという点を完全に理解しており、普段通りメンバーのリスク管理およびリスク軽減を前向きに支援します。本記事は、船舶の指定容量を超えた追加リーファー輸送に向けた独自のリスク評価を実施する際にメンバーが留意すべき考慮事項を提供することを目的としています。
1.追加リーファーによって及ぼされる電気負荷と電源容量との比較
船舶が特定最大数のリーファーを運ぶように割り当てられているのには理由があります。これは、貨物(冷蔵船)、機械および船内供給によって加えられる負荷に対する発電機の容量、および更なる安全マージンを考慮に入れてのことです。
最新のリーファーコンテナ設計は、以前のモデルよりもはるかに効率的でエネルギー消費量が少ないことが知られていますが、多くのコンテナ船には現在使用されている古い型のリーファーコンテナが大部分を占めています。このような古い型のリーファーは、新しいデザインよりもはるかに高い電流を引き込む傾向があります。船舶の老朽化による発電機の効率低下も考慮する必要があります。
リーファーコンテナの消費電力は、天候や保管条件、コンテナの種類など、さまざまな要因によって左右され、冷蔵品や冷凍品などの商品の種類によって大きく異なる場合があります。一般的に、内部温度が高いほど、消費電力が多くなります。いったん貨物が冷却されると、平均消費電力は低下します。ホットリーファーコンテナが複数ある場合、同時に電源を入れると、電流引き込みが電源容量を超える可能性があります。
船舶が悪天候や混雑海域での操縦をしている場合にはさらに厳しい状況になる可能性があり、バウスラスターや追加ステアリングモーター、補助ブロワーなどの他の補助装置に追加の電力が必要になる場合があります。
当クラブは、Yスプリッターを使用する船舶について、船主と用船者の間で、操縦中にバウスラスターを使用せず、用船者が追加のタグボートの代金を支払うという合意に達したケースを認識しています。基本的には、総負荷量がいつでも定格を超えないようにする必要があります。
2.Yスプリッター使用に関連する安全面
Yスプリッターの使用により、複数のリーファーコードを単一のレセプタクルに接続できます。ただし、負荷が発電機(または可能な場合はパワーパック)容量を超えると、配電停止/トリップ、停電、火災およびその他の結果として生じる責任(貨物損傷、航行、汚染など)のリスクがあります。
Yスプリッター、リーファー用延長コード、ソケット、プラグ接続ポイントの定格容量も考慮する必要があり、これらはいかなる場合にも超えてはなりません。
Yスプリッターは、不適切に取り扱われた場合、レセプタクルパネルの統合された安全設計を無効化する可能性があります。通電中は、リーファープラグをスプリッターに接続したり切断しないでください。最初にリーファープラグをスプリッターに接続してから、電源を接続して作動させることをお勧めします。
スプリッターと関連機器は、正常な状態にあり、衝撃負荷と電力サージに耐えることができる必要があります。同じ回路上に複数のYスプリッターを使用せず、必要に応じてパワーパックを使用し、船舶の発電機容量を安全に増加させる必要があります。
電気負荷を分散させる方法の1つとして、同じスプリッターに冷蔵と冷凍商品リーファーを接続することが挙げられます。ただし、計画は一般的に積地港と荷揚港に基づいて行われるものですが、リーファーを計画に組み込んだり、積荷を効果的に分散したりすることが常に可能であるとは限りません。あるいは、リーファーへの電力を安定化させる(そして両方のリーファーが同時にオンになるのを防ぐ)ため、「スプリッターボックス」の使用を好む船主もいます。
3.追加リーファーの収納場所
上記すべての要素が考慮され、追加リーファーを運ぶことが合意されている場合、船内での収納場所は考慮すべき重要な要素になります。追加リーファーは甲板に運ぶ必要があります。これらが船艙内に運ばれると、貨物倉の換気扇が必要な空気の循環に追いつかず、過熱して貨物に問題が発生する可能性があります。
リーファーコンテナがより高い層に積み重ねられている場合、甲板上のより高い位置でリーファーコンテナのプラグを抜き差す際、または航海中にコンテナの温度を監視しようとする際に、ケガ(乗組員または港湾労働者)のリスクがあります。甲板上の高い位置に運ばれたリーファーコンテナの故障が発生した場合、カーゴクレームを引き起こす可能性のある問題を是正するために乗組員ができることはほとんどありません。この点については、船舶にポータブルプラットフォームを備え付ける手段もあります。
結論
結論として、船舶の指定容量を超えて追加リーファーを運ぶことを検討する場合、リーファーによって加えられる負荷が船舶の電源容量を超えないことを確認し、船舶の機械と船内消費量によって必要とされる予備電源の蓄積を念頭に置いて適切な計算を行うことが重要です。電力計算は、船級協会によって検証および承認される必要があります。
Yスプリッターは、関係するあらゆる不確定要素を理解しながら注意して使用する必要があり、追加リーファーの収納場所を十分に考慮する必要があります。人員の安全は最優先事項です。
コンテナ船の指定容量を超える追加リーファー輸送は、クラブ規則が意味するリスクの重大な変化をもたらす可能性ならびに/または、運送、取引、航海が軽率または危険なものとなる可能性があります。そのため、損害保険が不利益を被るリスクを避けるために、当クラブへの事前通知が不可欠です。
このような場合、メンバーは用船者からの補償状(LOI)を受け入れるように求められることがよくあります。たとえば、バウスラスターを使用しない、または場所に近づきにくいためリーファーの監視や修理の必要がないという合意に達した場合です。当クラブは、そのような状況を保険によって保護するために、LOIに関してメンバーにアドバイスや支援を提供させていただいています。
** 当クラブは、今回ご尽力頂いたAnglo-Eastern Ship Management に感謝いたします。
3. Stowage location of additional reefers
Provided that all the above-mentioned factors have been considered and it has been agreed to carry additional reefers, their stowage location onboard would be an important factor to consider – the additional reefers should be carried above deck. If these are carried inside holds, the cargo hold ventilator fans may not be able to keep up with the required air exchange, leading to overheating and subsequent issues with the cargo.
If the reefer containers are stacked higher in the tier, there will be a risk of personnel injury (crew or stevedores) when plugging/unplugging the reefer at higher tier on deck or trying to monitor the container temperature during the voyage. If there is a malfunction of a reefer carried at a higher tier on deck, then there will be nothing much the crew can do to rectify the issue which may lead to a cargo claim. Alternatively, the vessel will need to be provided with portable platforms for this purpose.
Conclusion
In conclusion, when considering to carry additional reefers beyond the ship’s designated capacity, it is vital that a proper calculation is done to ascertain that the loads exerted by the reefers do not exceed the capacity of the ship’s power source and keeping in mind the reserve power that will be required by the ship’s machinery and domestic consumption. The power calculations should be verified and approved by the Classification Society.
Y-splitters should be used with caution while understanding all the variables involved and due consideration should be given to the stowage location of additional reefers. The safety of personnel is paramount.
The carriage of additional reefers beyond designated capacity of containership may constitute a material change of risk within the meaning of club’s rules, and / or the carriage, trade or voyage may be imprudent or unsafe. As such, it is essential to notify the club in advance to prevent the risk of cover being prejudiced.
In such cases, members are often asked to accept letters of indemnity (LOIs) from their charterers e.g., in cases where an agreement is reached on not using bow thruster or not requiring reefers to be monitored/repaired due to their inaccessible location. The club will be happy to give the member advice or assistance with respect to LOI to cover such situations.
** The club would like to thank Anglo-Eastern Ship Management for their contribution.
カテゴリー: Loss Prevention