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2021年第3四半期の船員幸福指数報告書
本日、ミッション・トゥー・シーフェアラーズはスタンダードクラブと Idwalの支援を受けて実施された 2022年第3四半期船員幸福指数報告書の調査結果を発表します。
船員幸福度は10点満点中7.3点に達し、前四半期の 7.21点から上昇し、今年第1四半期に記録された5.85点という過去最低を記録した後、船員の満足度が持続的に上昇したことを示しています。
調査の結果によると、船員は「上陸休暇」を利用できることに非常に満足しており、乗組員交代がより確実になっている、これら両方の要因が全体的な満足度の向上に寄与しています。
ただし、この結果は過去2年間のパンデミック制限措置の後でほぼ正常に戻った状態です。データはおおむね肯定的な結果ですが、食事提供、賃金、仕事量、ストレス、海上生活の現実などの問題は依然として残っており、予断を許さず、や残された課題がまだたくさんあることを示しています。
上陸休暇が最も重要視されています
今四半期の満足度における最大の改善は、上陸休暇の利用で、幸福度が4.8点から5.87点にまで跳ね上がりました。特定の地域では依然いくつかの制限措置が実施されていますが、新型コロナウイルスが船員に与える影響は大部分が衰えています。これは、船員が予定通りに帰国できるという確信がはるかに高いことを意味し、これが多くの楽観的な見方に拍車をかけています。また、福祉センターをより活用できるようになり、船員は上陸時に主要な施設、食料提供、娯楽設を利用できるようになります。一部の乗組員、とりわけ中国ではまだ制限措置が設けられていますが、状況は明らかにより希望に満ちています。
つながりは必須
「つながり」は乗組員にとって重要な課題として常に強調されており、船員は第3四半期に船上で家族や愛する人と連絡を取り合うことに満足していました。優れた費用対効果の高いWi-Fiアクセスは船員にとって必須であり、心の健康に大きなプラスの影響を与えます。また、回答者は、船員は愛する人と連絡を取ることができれば
より幸せを感じるため、つながりは船上での社会的一体性を妨げるのではなく助けることを明確に示しました。楽観的な見解が増えた一方で、多くの船員は依然として、速度が遅く、接続費用がかかり、繋がりにくさに直面しており、非常に苛立っています。
基本的ニーズが満たされていない
満足度は向上していますが、業界は船員の基本的ニーズを満たすことに遅れを取ってはなりません。この調査では、重要な問題領域の1つが身体の健康と幸福であることが示されました。船上での新鮮で質の高い食事の提供について不満を述べる多くの船員にとって食事は問題でした。また、一部のケータリング乗組員の訓練基準についての苦情もあり、最近、食中毒の疑いで12人の船員が死亡した悲劇的な事故を受けて、この問題が表面化する可能性があります。
幸福に対するもう1つの障壁は、健康を維持するための時間と精神状態を確保することでした。船員は、仕事量が多いために疲れやストレスを感じていると報告しており、彼らの船舶にジム、施設、または健康を維持するためのスペースさえあるとしても運動能力に影響を与えていました。船員の福祉と人権にとって不可欠である、これらの基本的でありながら本質的な問題を克服するために、一層の取り組みが必要なことは明らかです。
第3四半期の船員幸福度の上昇は、船員にとってより良いことが待ち受けている兆候があり、船上生活をより良くするための業界の努力が働いていることを示しています。現状に甘んじることはできず、改善点は依然として残りますが、船員の福利厚生のために得られた成果は朗報です。
ザ・ミッション・トゥ・シーフェラーズのプログラム ディレクターであるBen Bailey氏は次のように述べています:
「新型コロナウイルスの影響は、パンデミックの最初の2 年間から2022 年初頭にかけて、船員幸福度に多大な影響を与えました。この四半期調査では、船員幸福度が2四半期連続で上昇に転じたという事実からも明らかなように、幸福度が上昇していることは非常に喜ばしいことです。
船上生活の重要課題について船員から直接聞くことは、業界にとって非常に重要です。この洞察は、どの領域により注意を払う必要があるかについて組織の理解を形成します。
楽観的見方が船上生活にゆっくりと戻って来つつありますが、努力を続けなければ、これらの成果がすぐに失われる可能性があることを肝に銘じる必要があります。早急な対応すべき極めて重要な課題が依然として残っており、船員の基本的ニーズが疎かにされないよう、食事提供から適切なWi-Fiアクセスそして作業量の問題などを克服しなければなりません。データで示されるように、協力により、船員の福利厚生や船上生活の質を向上させることができます。」
スタンダードクラブのロス・プリベンション部門ディレクターであるYves Vandenborn氏は次のように付け加えています:
「船員幸福度指標2022年第3四半期の結果は、前四半期からの船員満足度の継続的な水準維持を映し出しています。これは、パンデミックの最中に企業が行ったすべてのウェルビーイングに関する取り組みと投資に対する非常に勇気を与える確約であり、船員の船上生活を改善するための努力が水の泡にならなかったことを証明しています。ただし、楽観的な見方が保たれている一方で、報告書では、特に船内での栄養バランスの整った食事や、船員が健康を維持するための船内で過ごす時間や設備の提供などの基本的ニーズを満たすことに関しては、改善の余地が多くあることが示されています。このような根の深い課題に対処することでのみ、船員幸福度をこの水準で維持し、パンデミック中に経験した動揺する感情を回避することができます。」
Idwal Crew Welfare主唱者兼シニア・マリン・サーベイヤーであるThom Herbert氏は、次のように語ります:
「まだ比較的低いレベルではありますが、上陸休暇に対する満足が増加しているのは大変喜ばしいことです。この増加は、一部の人にとっては、新型コロナウイルス前のレベルの上陸休暇に徐々に戻ってきたことに起因しているようであり、たとえ数時間であっても、下船が、職場、休憩、遊びの場所がまったく同じである人にもたらす利点全てを浮き彫りにしていることがわかります。これにより、船内での健康と良好な体調が決定的に重要となり、この四半期の数値がわずかに減少したことは依然として当惑させます。報告書の事例参考文献は、船上でのスポーツおよび運動設備の提供に関する海上労働条約(MLC)ガイドラインの解釈の相違を示し、この事柄は乗組員が利用できるジム設備の種類を観察する独自の船舶検査でも裏付けられています。私たちは、最小の投資が船舶で多くの時間を過ごす乗組員にとって大きな違いを生む可能性があるという呼びかけを全面的に支持し、乗組員の健康と良好な体調が船上でそのような設備提供にとって中心的な推進力であるべきです」
カテゴリー: Loss Prevention