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海事労働条約の特別三者委員会会合(2022年5月5~13日)の主な成果
海事労働条約(MLC)2006は、すべての船籍国の船上で勤務する船員が平等で満足のいく状況を保証されることを目的として、2013年8月に発効されました。
MLCの規定の1つでは、批准国(旗国)政府と船舶所有者および船員組織の代表が定期的に会合を開き、条約を見直して更新することとなっています。
最新の特別三者委員会(STC)会合は、2022年5月13日にジュネーブで幕を閉じ、新型コロナウイルスパンデミックで得た教訓を生かし、代表団は船員の状況を改善するための多くの変更に合意しました。合意された改正項目により、次のことが保証されます。
- 船員、特に増加している女性船員にふさわしい適切なサイズの個人用保護具を備える
- 船員が良質な飲料水を無料で利用できるようにする
- 各国は遺棄された船員の迅速な帰還をさらに円滑に実践する
- 各国は、緊急援助が必要な船員に医療を提供し、航海中に死亡した船員の遺体の送還を円滑に行う
- 船舶所有者は適切な社会的つながりを船員に提供し、各国は港湾におけるインターネット環境を整備する
- 船員船員職業紹介ならびに派遣事業が船員の金銭的損失を補償する義務について、船員の権利を周知する、および
- 船員の死亡は全て記録され、国際労働機関(ILO)は年1回の報告を受け、関連するデータは公開される。
この改正項目案は、2022年5月から同年6月にかけて開催される国際労働会議での承認のために提示されます。承認された場合は2024年12月までに発効する見込みです。
特別三者委員会では、改正案の他に、性的暴行や性的嫌がらせ(セクハラ)を含む、船員に対するいじめや嫌がらせ、船員が遺棄された場合に船員を守るための金銭保証制度、および船員全てが船舶所有者に対して契約上の適切な救済手段が保障されるための措置を採用する必要性などに関連する多数の決議も採択しました。会合の結果の詳細については、ILO ウェブサイトをご参照ください。
また、メンバーは当 ウェブサイトで閲覧可能なMLCに関する過去サーキュラーおよび通知をご確認ください。