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トルコに注目:2022年1月1日現在の海洋汚染罰金
トルコ環境法(1983年制定)第20条(第2871号法律)は、石油製品、有害水バラスト、廃棄物、生活雑排水を海上流出することにより、トルコ海域で汚染を引き起こしている船舶に関係当局が罰金を科す可能性があるということを定めています。
トルコ環境法(1983年制定)第20条(第2871号法律)は、石油製品、有害水バラスト、廃棄物、生活雑排水を海上流出することにより、トルコ海域で汚染を引き起こしている船舶に関係当局が罰金を科す可能性があるということを定めています。罰金は、船舶総トン数(GT)と汚染物質の種類(石油、生活雑排水、廃棄物、有害水バラストなど)を参照して計算されます。
トルコ環境法(1983年制定)第20条(第2871号法律)に基づいてトルコ海域で発生した汚染に関連する罰金のレベルは、トルコ当局によって毎年更新されます。2022年1月1日の時点で、罰金額は過去と比較して36.2%増額しています(昨年の罰金額は こちらからご覧いただけます)。以下は、排出汚染物質の種類および船舶の大きさごとに修正された罰金額です。
i) タンカーによる石油製品の海上排出:
- 1,000総トン以下の船舶 –1総トン当たり901.56トルコリラ
- 1,000総トンから5,000総トンまでの船舶- 上記金額に加え1総トン当たり225.40トルコリラ
- 5,000総トンを超える船舶–上記の金額に加え1トン当たり22.53トルコリラ
ii) タンカーによる有害水バラストの海上流出
- 1,000総トン以下の船舶 –1総トン当たり164.26トルコリラ
- 1,000総トンから5,000総トンまでの船舶- 上記金額に加え1総トン当たり32.77トルコリラ
- 5,000総トンを超える船舶–上記の金額に加え1総トン当たり5.20トルコリラ
iii) 船舶またはその他の海上輸送手段による石油製品ならびに有害水バラストの海上流出:
- 1,000総トン以下の船舶 –1総トン当たり450.78トルコリラ
- 1,000総トンから5,000総トンまでの船舶- 上記金額に加え1総トン当たり90.16トルコリラ
- 5,000総トンを超える船舶–上記の金額に加え1総トン当たり22.53トルコリラ
iv) 船舶およびその他の海上輸送手段による廃棄物および生活雑排水の海上流出
- 1,000総トン以下の船舶 –1総トン当たり 225.40トルコリラ
- 1,000総トンから5,000総トンまでの船舶- 上記金額に加え1総トン当たり45.08トルコリラ
- 5,000総トンを超える船舶–上記の金額に加え1総トン当たり22.53トルコリラ
最終罰金額に影響を与える要因
トルコ当局は、3年以内に当該船舶からの汚染が再発した場合には罰金額を2倍に科す可能性があります。さらに再発した場合、罰金額は200%増額される可能性があります。そのうえ、責任者が企業/組織である場合はトルコの汚染罰金額は3倍になることもあり得えます。これには、船舶保有業及び用船業が含まれます。
一方、メンバーが独自の手段で汚染浄化に取り組んだ場合は、罰金総額の3分の1のみが支払われるものとします。
担保金の支払および提供
トルコ環境法(1983年制定)第20条(第2871号法律)に基づいて発行された科された罰金は、全額支払われる必要がある、又は船舶抑留や遅延を防ぐために全額の担保金が直ちに提供される必要があります。
罰金が30日以内に支払われる場合、メンバーは罰金総額の1/4の軽減を受ける可能性があります。あるいは、罰金がメンバーに通知された日から30日以内にトルコ行政裁判所に異議申立をした場合、罰金について上訴することが可能です。
関係当局は、異議申立の際に罰金の支払いを要求する権利を失うことはありません。それゆえに、 Ersoy Bilgehan法律事務所は、上記の軽減を受けるために30日以内に罰金を支払い後にトルコ行政裁判所への異議申立てをするように助言しています。
クラブのLOU(保証状)が常に受け入れられるとは限らないことをご承知下さい。IGクラブは、トルコでの汚染事件に対する上限額の定めがなく前払金のLOUの要求を経験しており、担保金の取り決めと調整のプロセスにより船舶の遅延が発生する可能性があります。
刑事訴訟
トルコ関係当局は汚染事件を検察官に通知する義務があります。検察官は事件を調査し、船長/船舶に対する刑事訴訟を開始することが可能です。これは、上記で論じられた過料に追加されるものであり、過料とは別のものです。
勧告
船舶がトルコ海域内にある間、全ての船外吐出弁が固定され、密閉され、閉じられた状態であることを確認するようメンバーに推奨します。また、メンバーはトルコ海域に停泊中または通過中のデッキの洗浄、ハッチカバーのテスト、生活雑排水の海上排出、貨物の残留物や廃棄物の海上投棄だけでなくバラスティング(バラストタンク内に海水を注水)やデバラスティング(バラスト水の排水)作業を避けることをお勧めします。メンバーは、メンバーの権益を守るために早急な対応と措置が必ず講じられるように、汚染事件が発生した場合はできるだけ速やかに当クラブに通知することをお勧めします。ご不明な点がある場合や詳細情報が必要な場合は、通常のP&I担当者にお問い合わせください。
詳細については、Ersoy Bilgehan法律事務所から発行された「Client Alert」を こちらよりご確認ください。
カテゴリー: Pollution